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何回目かのフライトの晩。(2)

大丈夫!全年齢だよ!腐ってるだけだよ!
ピアジャコ馴れ初めSS!第2回
◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇


宿の人間に確認して、結局1つの部屋で2人寝ることになった。


                          ~続く~


飯は美味かったし、初めて面と向かって、腹割って話してみたら、
ジャコーは凄く楽しくていい奴だった。

「……わかります、
できれば裏社会とは関わり合いになるべきじゃないですから……。
僕も、個人的に君を良い奴だと気に入ってますけど、
だからこそ、君だけは絶対に、僕らの世界に巻き込まないと誓います。
……安心して、僕を乗せて飛んで下さい」

にっこり。エルフの整った顔が、楽しそうに俺の向かいで笑った。

エールを酌み交わしながら、ちょっとだけワインにも手を出して、
ほろ酔いのまま後は2階の部屋へGO、だ。
同年代の新しい友人ができて、こんなに楽しい気持ちになるなら、
避けるんじゃなかったな、とちょっと後悔した。

で、まあ、宣言通りあいつはソファで寝て、
俺にベッドを使わせてくれたんだけど、
まあ仕方ないんだが、落ちそうなんだよな、ソファから。
熟睡するつもりもないらしく、腕組みして、
ほぼ座った姿勢で船漕いでる。
ソファの、座る部分が奥行き狭いんだな、
横になっても大人の体格じゃ幅がはみ出るわ。

まあ俺も人の良いこって……、
あいつが船漕ぐたびに、金髪がゆらっゆら揺れるの見てたらな。
何か……、妙な拘りが消えちまった。

あいつを起こして、ベッドと交代した。
ぶっちゃけ、ワイバーンライダー用の安宿のベッドの硬さは、
ここのソファの比じゃねぇから慣れてる、つったら、

其の妙な大小関係
(ここのソファの寝づらさ < 安宿のベッドの硬さ)

を理解するのに時間かかってやがった。
首かしげてた。、

「それ、ベッドとしてどうなんですかね……?」

で、とりあえず正しい答えに辿り着きはした。
だがまあそんな風にあいつが考えこんでる間に、
俺はソファにゴロンと横になって腕を枕にして顔に新聞乗っけて、
はみ出た長い足はサイドテーブルで組んで、
実に堂に入った睡眠姿勢を披露してやったぜ。
新聞乗っけてるから見えねえけど、あいつもそれ見て、
何か納得したか諦めたかで、ベッドで寝たと思う。静かになった。


次の朝、あいつの様子が変だった。
何か一生懸命俺の世話を焼こうとしているみたいなんだが、
生活スタイルの違う人間にタイムリーに世話を焼くのは難しい。
ああ、難しい。
つまり例えば俺がまずは顔洗おうと思ってタオルを出すと、
自分が出したかったらしく、

「ああっ!(ショック)」

みてえな声出すの。やりづれえ…。

「何なの? 何しようとしてんの? 
 そこまであんたの友達ごっこに入ってんの?」

…と、寝起きで些か機嫌の悪い俺は言ってしまった。

「え…と、友達ごっこ…」

相手が復唱して初めて、酷いこと言っちまった、と反省したんだが、
冷静に思い出してみると、
相手はそこは全然ショック受けてなかったわ。

俺は一応罪悪感を感じてもう少し優しく、

「…いや、 何か…俺の面倒見ようとしてねぇ?
 何で? 普通しねぇよな…?」

って言ってみた。したら、俺的に予想外な、

「昨日ベッド譲ってくれたお礼」

だって。
しかもコイツに言わせれば、
俺は今日も客のコイツを乗せて安全運転しなきゃならない訳で
こいつ的には申し訳無さもあるし、安全性に心配もあるしで
何かお礼したかったらしい。

俺は、ほんとにコイツ裏の人間!?って新鮮な気持ちで一杯で
つい、床に膝ついてトランクの傍座ってるこいつの頭撫でて

「いーんだよ。俺がやるっていったんだから言うこと聞けっての」

…かっこつけちまった(汗)
だってこいつ、まだ、
出しかけのタオル手にしてぼーっと座ってるんだぜ?
…んで、まだ自分の髪の手入れ済んでなくて、
それでもサラツヤヘアーはほとんど乱れることもないんだけど
昨日よりかちょっとだけ、癖がついて、乱れてて…

ああ、何か俺、こいつの髪の話ばっかりしてねぇか?


…………何を隠そう、俺は金髪フェチだ。
赤毛っぽいのは気が強そうでいい。
プラチナっぽいのは神秘的でいい。
んで、こいつみたいな、キンポウゲみてぇな真っ黄色、

……天使かなって思うんだよな……

笑うなとは言わねぇ。むしろ笑え。
天使の髪は、こんな黄金だと思う。
ミカエルとか。ラファエルとか。ガブリエルとか。

ジャコーは、だからまあ、俺から見たら、
すげー綺麗な別世界の人間、ってとこだ。
軽く天使的だ。
それが友達になって…
俺の世話焼こうとして失敗して…
俺に感謝してて申し訳なく思ってて、
俺的には、別世界の人間が降りてきちまった感じな。

だけど、その日のフライトはもうそれ以上のことはなく
無事に済んで、で、暫くは会うこともなくて、
その日感じた妙な感覚忘れてた。

                          ~続く~
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